「なあ、センセーって、日に日に人気者になってくよなぁ」


授業が終わり、相変わらず女子に囲まれてる先生を眺めながら、健司は呟いた。


「みんな、目線を合わせて接してくれるから、好きって言ってるよね~」

健司の隣で、由里が答える。


「美月は?」


「えっ!?私?」


突然、振らないでよ~。

ドキッとしちゃうじゃない。


「私は、そもそも教師は嫌いなの」


素っ気なく答えた。