それが分かっているのに、会いに行こうとしている私も私だ。 「Aガーデンで待ち合わせしようぜ」 Aガーデンとは、中心部にある公園のこと。 公園と言っても、スケボーをする若者や、カップルのたまり場なんだけどね。 「いいよ。Aガーデンね」 そう言って電話を切ると、由里と健司に謝った。 「ごめん!今日は帰るね!」 「えっ?ちょっと、美月~!」 由里の呼びかけを無視して、私は教室を飛び出した。