「ちょっと美月、担任かっこよくない?」 小声で由里が、後ろから話しかけてくる。 「う~ん。でも、頼りなさそうじゃない?」 どうしても、あの夜の事を思い出しちゃうんだよね。 終電にも気付かず、飛び降りてきて、結局タクシーで帰る羽目になるし。 “先生“にしては、頼りないよなぁ。 「そこがいいんじゃん!母性本能をくすぐられる感じ」 由里ってば、興奮しすぎでしょ?