「でも、まあ仕方ないか。こうやって美月ちゃんと話してると、気が紛れてきたよ」 力無く笑うこの人を見て、私は少し呆れて笑った。 「良かった。私でも役に立てて」 そんな話しをしていると、いつの間にか家の近くまで来ていた。 「あっ、運転手さん。あそこを曲がって、止めてください」 この人と一緒なのも、後数分か。 意外と、楽しかったな。