学校へ着くと、思った通り、母親が来ていた。 校長室で、仁王立ちをしている。 「安藤先生、高田さん、本当の事ですか?」 校長先生はゆっくりと言いながら、私たちを交互に見た。 「はい。お電話で話されていた通り、僕と高田は付き合っています」 先生は、真っすぐ校長先生を見据えたまま、驚くほど冷静に言ったのだった。