「待ちなさい!」 後ろから、母親の声がする。 急がなきゃ。 ちょうど運良く、目の前からタクシーがやって来た。 「乗せて!」 タクシーを止めると、急いで乗り込む。 「K町まで」 捕まるのは時間の問題。 それでも私は、先生の家へと向かっていた。