どうしよう…。 何て返事をすればいいの。 黙って俯いていると、健司が抱きしめてきた。 「返事、ゆっくりでいいから」 「う、うん…」 と、その時だった。 「先生~。途中まで一緒に帰ろ~」 女子生徒の高い声がして、次の瞬間、先生がやって来た。 「あっ…」 「うわっ、センセー!」 健司は、慌てて私から離れる。 でも、先生は固まった様に、その場に立ち尽くしていた。