震える手で、鍵をかけ、あたしは重い足を一歩一歩、ゆっくりバイト先に向けて歩いて行った。 どうか、うまくやれますように・・・。 「おはようございます!」 あたしは精一杯の笑顔で、店長に言われた通り、もう夜だけど「おはようございます」と言いながら休憩室の前に来た。 休憩室の扉を開けると、この間いた、村井 純さんと、ほかにも大学生がいた。 「おはようございま~す・・・」 あたしが後ろから遠慮がちに言うと、村井さんたちは、 「おはようございまーす!」 ととても感じよく返してくれた。