「ううん・・・」 その声は優しいいつもの村井さんの声に戻っていた。 「あの、村井さん・・・?」 「ん?」 「どうしてあそこがわかったんですか・・・?」 村井さんはやっとこっちを向いて、あたしの携帯を差し出した。 「履歴、見てみな」 携帯を受け取り、言われた通り履歴を見る。 16時45分―――不在着信 村井 純さん 16時57分―――不在着信 村井 純さん 17時20分―――着信 村井 純さん