ある日いつも通り仕事をしているときのこと…。
「和泉さん、和泉さ〜ん!」
と後ろからややハイテンションで声をかけてきたのは、村井さんだ。
「どしたんですかあ?」
冷静を装ってはいるものの、あたしは最近村井さんとすごく仲良くなれてる気がして、若干どころかだいぶテンションがあがっていた。
「明日さあ、彼女とデートで、映画見に行くんだけどさあ、何がいいと思う〜?」
ふう、またおのろけか…。
まあ、村井さんと話す内容なんて他にないんだけどね…。
「やっぱアレじゃないですかあ?」
「アレかあ、了解〜!」
アレとは、今はやりの恋愛映画だ。
恋人同士でいくならやっぱそれだろうと思い提案したけど、2人で仲良く映画を見る姿が目に浮かんでまた胸が痛むのも、笑顔で隠した。
