「鈴〜!めっちゃ上手いじゃん」 「そんなことないよ〜!ちょっとトイレ行ってくるね」 「お〜」 部屋を出て、化粧室を目指して歩いてるうちに、目の前がどんどんぼやけてくるとほぼ同時に一粒、また一粒としずくがこぼれおちた。 あたし・・・。 せっかくリョウとカラオケに来てるのに、普通なら、リョウに対する気持ちを、歌に乗せて伝えるものなのに・・・。 それなのに、あたしが真っ先に歌ったのは、村井さん想う気持ちだった。 届くはずもない、無意味な歌を・・・。 ごめん、ごめんね。 リョウ・・・。