車内は、音楽もかかっていなくて、やけに静かに、周りの車が通りすぎる音が、締め切った車内のため、少し遠くに聞こえ、二人の声が、大きな声を出さなくても、はっきり聞こえる。
その状況は、やけに落ち着くようで・・・でも、その静けさに、緊張が混じって、少しシリアスな感じになった。
あたしは、次にでるリョウの声に耳を傾ける。
「あの日、初めて鈴にあって、元気に「おはようございます!」って言ってきて・・・まず最初に、可愛いなって思ったんだよな」
するとリョウは前を見たまま、少し照れくさそうに笑った。
あたしも恥ずかしくなって、窓の外を見ていた。
信号が青に変わり、車がまた走り始める。
「うん・・・」
「でな、あの日鈴は少しテンパってて、店長にちょっと強く言われてただろ?俺は、少しかわいそうだなって思ってた、でも鈴は泣きそうになりながらも、なんとか頑張ろうとしてた・・・。その姿をみて、本気で好きになったんだ」
「そんなとこ見てたんだ・・・。泣きそうになってたのも気づいてたんだね」
「うん。で、そっからは、シフトが一緒になるたびに、どんどん好きになっていった」
「うん・・・」
「でも、すぐに気付いた」
「何に?」
「お前が純を好きだってこと」
―――ドキン―――
