―――バタンッ・・・―――
リョウは運転席に、あたしは助手席に、二人車に乗り込んだ。
あたしは、乗り込んですぐの車の匂いがあまり好きではない。
そんなあたしに気付いたのか、リョウは寒いのにもかかわらず、少し窓を開けてくれた。
ささいな気遣いができるのは、やっぱり優しいからなんだろう・・・。
車にエンジンがかかり、少し疲れたこともあって、あたしの瞼と瞼は、今にも仲良くくっつきそうだった。
「ふっ。眠いの?」
車を発進させたリョウが、ちらっとこっちを見て、聞いてきた。
あたしは、はっとして、少し体をちぢ込めるように伸びながら、目をごしごしこすって、「ん~ちょっと」と返した。
「そっか。はしゃいでたもんなあ」
リョウはそういうと、うとうとしていたあたしに気を使ったのか、ただ前を見て、運転を続けた。
その沈黙に、少し申し訳なく思いながらも、睡魔が襲ってきたこともあって、あたしは、その沈黙を破ろうとしなかった。
すると、車が信号で止まった。
車が止まると同時に、リョウが口を開いた。
