この忘年会で、全てを忘れよう……。 村井さんへの想いを……。 この忘年会が終わったら全てにフタをしよう……立石さんのためにも。 そしてあたしのためにも。 でもどうか、この忘年会が終わるまでは。 村井さんを想うことを許して……。 どうかせめて、この夜が明けるまでは…… 瞳を閉じてあたしはみんなの声を感じ、小さく深呼吸をすると、目の前にあるグラスの中のドリンクをいっきに飲み干した。 ――――――――――