「ねぇ、結婚式の打ち合わせひと段落ついたの?」


食事ののったテーブルを囲みながら、雅ちゃんがまこちゃんに聞いている。


まこちゃんも近々けっこんしきをやるらしい。


「まだまだ。結構忙しいぜ?」


そうは言ってもまこちゃんはとっても嬉しそう。


けっこんしきってよっぽどおいしいのね、きっと。


いいなぁ。あたしもけっこんしきしたいないぁ。


食事を終えると、まこちゃんは薄っぺらい箱を取り出した。


「暇だから映画でも見ようぜ?」


「は?何であんたと」


「あんたとか言うな!嫌ならいいけど」


「何借りてきたの?」


「アダルトビデオ♪」


まこちゃんはにやりと笑った。まこちゃんのこの笑顔、あたしはちょっと怖いのよ……


何を考えてるかわかんないもの。


そんなまこちゃんに雅ちゃんが蹴りを入れる。


「いってぇ!」


―――!!


あたしはびっくりして、思わず耳が飛び上がるかと思ったわ。


『だめよ!雅ちゃん。仲良くしてね』


ワンワン吠えると、雅ちゃんは申し訳なさそうにあたしを抱っこしてくれた。


「ごめんね、ゆず~。びっくりしちゃったね。でも悪いのはこいつ」


そう言って雅ちゃんはまこちゃんを冷たく睨む。


「ゆずは優しいなぁ。ちっちゃい体で俺を守ってくれようとしたんだな」


まこちゃんは雅ちゃんからあたしを取り上げると、軽々抱っこしてくれた。