何でこうなったのか……?


なんて、今更問いかけることはしまい。


千夏と喧嘩して、歌南が現われて―――それでもって今は親友の恋人が何故か俺のベッドの布団で眠っている。


今月俺女運最悪かも…





夢であってほしい、と何度思ったか。


でもこれはまぎれもない現実で、変えようもない。




「ったく、心配だっつーくせに、先に寝てんじゃねぇよ」


俺はベッドに横たわった鬼頭を見下ろした。


このくそ暑いのに、きちんと布団をかぶって、ご丁寧に口元まで引き上げてある。


しかし左半分のスペースはきっちり空いていて、俺が寝る場所はちゃんと確保してあった。


無防備な……


襲われるって心配はこいつには無いのだろうか。




色んなことがあって苛々してたからかな。


俺は鬼頭をいじって、ストレス発散しようと思いついた。