「……で、入学式も終わったことだし、改めて自己紹介!!私は心夢」
「俺は井椙紘也<イスギヒロヤ>」
「…斉藤信<サイトウマコト>」
「俺は…さっき言ったけど、蒼空」
「さ、咲春っ。よろしくね??」
「咲春ちゃんっていうんだ、よろしくね♪」
ニコッと心夢が笑うと、なんだか心が温かくなった気がした。
初めてに近い、こんな自己紹介。
友達が出来て嬉しい。
咲春は素直にそう思った。
「ねぇ、この後何処か行かない??みんなで入学式ー!!つってプリクラでも撮りに行こうよ♪」
「別にいいけど」
「お、楽しそうだな♪蒼空は??」
「わり、俺はパス」
「何でだよーノリ悪ぃなっ!!咲春ちゃんは??」
「あ、え、えと、私も今日は用事が…」
ぷくぅ、と紘也が膨れっ面になると、傍にいた信が両頬を叩いた。
「ぶっっ!!ま、信何すんだよっ!!」
「……ぷ。変な顔」
「は、はなせー!!」
「やだ」
その光景を見ていた3人は、堪えきれず吹き出していた。
「信ってば相変わらずだな」
「だねーっ。あ、蒼空、そいえばなんで今日無理なの??」
「いや、ちょっとね……」

