ドアを開けると、まだ先生は来ていないらしく、室内はまだザワついていた。
よ、よかった…。
もう少しで遅刻に……。
「って、同じクラスかよ!!」
聞き覚えのある声がして、振り向くとそこには一緒に走ってきたみんなが息を切らしてそこにいた。
「う、うそ…っ。みんな同じ??」
「うん、1年6組っ」
「ひ…1人じゃない…っ…」
「な…何か言ったっ??」
「あ、いや、何もっ!!」
「こら!!早く教室に入らんかっ」
『げっ!!』
気が付くと先生がしかめっ面をしながらこちらを見ていたので、バタバタとしながら自分の席についた。
高校生活、もしかしたら凄く充実するかもしれない……。
そんな期待を心のどこかでしていた。

