―龍司side―





今俺の前には香織が居る。




仕事が終わって1人で居る時にいきなり現れた。


「龍司…」


振り向いたら前と変わらない香織が立っていた。


「龍司。」


「香…織?」


俺は吸っていたタバコを落とした。


「久しぶりね…」


「あ、あぁ…」



俺は明らかに動揺していた。


鼓動が早くなる。


「あの頃はごめんね…」


『ごめん…ヤクザはちょっと…』

あの時の記憶が蘇る。



「今更何だ?何か用なのか?」

「龍司!私やり直したいの!やっぱり龍司じゃなきゃ嫌なの!」


香織は俺に抱き着いた。