香織さんはそれだけ言って帰って行った。


私はそれから何をしたのかさえ覚えていない。


いつご飯食べたのか。


いつお風呂に入ったのか。


いつ龍司が帰ってきたのかさえ…


私は龍司の部屋ではなく自分の部屋で寝た。



私は寝付けず水を飲もうと厨房へ向かった。


私は龍司の部屋の前で止まった。

電話しているのか。

話し声がした。


信じたくなかった。







「あぁ…分かった…香織。」


涙が溢れた。