[完]ヤクザが愛する女~Ⅰ~

「離してくんないか…「ねぇ誰の男に抱き着いてるの?誰がいいって言ったのかなぁ。」」

俺の言葉と誰かの
言葉が重なった…。

その声の主の方を振り向くとそこには沙璃が立っていた。


「聞いてるの?誰の許可を得て抱き着いてるのって言ってるの。」

沙璃は顔は笑っているが目は笑っていない。

眉間に皺を寄せて
鬼のような血相をしていた。


沙璃が本気で
キレているときの特徴だ。