[完]ヤクザが愛する女~Ⅰ~

ヤ…クザ?


夏愛は目を見開いた。

「やっぱり怖ぇよな…。ヤクザなんて仕事柄…でもよ…」


龍司の言葉はそこで止まった。


夏愛が龍司に抱き着いていた。

「な…つあ?」


「そんなの関係ありません。龍司さんがヤクザだろうと危ない仕事をしていろうと関係ない。龍司さんは龍司さんでしょう?龍司さんは優しいヤクザです。
ここから出ていった私を必死になって捜してくれた…。

熱を出した私の傍にずっと居てくれたんですから…。」


夏愛は微笑みながら嬉しそうに言った。