「ありがと」

そんな尋人にあたしは、ニヒって笑ってお礼を言った。


『1杯だけだそ』って言っておきながら、ペースの上がったあたしがどんどんお酒を注文しても、尋人は何も言わなかった。


絶対口利いてやんない、とか思いながら日本語になってない言葉をペラペラペラペラ喋っていた。


右隣の玲奈が「舞那飲み過ぎだよ」って言ったけど、あたしが言う事聞かないことを知ってるから、2回くらい言って諦めてた。




あたし――…。


「ぬはっ♪」



――…この新人ちゃん嫌い。