しばらく森を歩いていましたがアリスは全く疲れた素振りを見せません
さすがです
「やぁ、お嬢さん。」
(この国にはこれ以外の声のかけ方はないわけ?)
声のしたほうを見ると
紫のボーダーの模様と、ニタニタした笑いが特徴の猫らしき生物
動物が喋ることについてはウサギの時から驚いていないので、今この瞬間も言わずもがなです
「何かしら?」
「やぁ、アリス。」
イラッ
(この私を馬鹿にしているのかしら?)
「………。」
「ねぇ、アリス。」
「何よ。」
「君はなんでアリスなんだい?」
「さようなら。」
アリスはさっさと次に行こうと歩き出しました
「君はなんでここにいるんだい?」
ピタ
アリスは立ち止まりました
「君はなんでここにいる?」
「君はなんでウサギを追いかけた?」
「君はなんで城へ向かう?」
「君はなんで帰りたい?」
「君はなんでそんなに冷めているのか?」
「君はなんで────
どうしてアリスなんだ?」
アリスは猫の問いには答えずにまた歩き出しました


