「では、私の家に帰る女王様の道を教えてくださる?」
「ふむ。そうじゃな……」
女王様の道というアリスの言葉に気を良くしたのかなんとも言い難い笑顔になりました
「女王様。そんなことより、帽子屋の裁判を。」
「おぉ!そうだった。早速始めよう。」
女王様の興味はすでに裁判のことに移ってしまい、アリスのことは目に入っていないようでした
その時ウサギはアリスのほうを見てクスッと微笑みを浮かべたのです
(ちっ……あのウサギ殺す。)
ウサギへの処刑がボコりから死刑に…
「女王様。裁判の準備が整いました。」
トランプの兵士がそう言うといつの間にか周りはリスやトリが集まりその中にアリスもいました
そのリスやトリが眼鏡だけだったりスコップの形なのにはもう驚きません
「これより裁判を始める。」
ウサギが良く通る声で喋り始めます
(黙りなさいよ。ウサギのくせに。)
しかしアリスにはそんな声すらも不愉快に感じます
というかウサギのすること全てに苛立ちを感じるのです
(そんなことより、早く帰り道教えなさいよ。)


