そよ風の吹き抜ける春、今日から新しい生活がスタートする。

「お父さんお母さん、行ってきます」
仏壇に手をあわせ15歳の天野 癒真は家を出た。

彼女が11の時に交通事故で死んでしまった両親、兄弟がいるわけでもなく天涯孤独となってしまった癒真は、国が援助してくれてるマンションに住んでいる


それにしても億劫だ
今日は高校の入学式、首席で入学した癒真は代表の挨拶をまかされてしまったのだ

(あと4・5問間違えればよかった)
そんなくだらないことを考えながら
新しい生活の場、聖葉(セイヨウ)高等学校の門をくぐった