「おじさん、まだ着かないの?」

「着いたよ。ここだ」

「何、ここ?」

大通りから離れた場所。古びた雑居ビルの間に入ると、現在は、もう使われていない錆びついた倉庫があった。

私は、そこで彼女の首に手をかけ、一気に締め上げた。

「おじ・・さん・・」

「悪いが、君には死んでもらうよ」

「ど、、どうして・・」

私の手を外そうと、彼女は必死で抵抗したが、私の力の方が確実に強かった。あと少しで、彼女は落ちる。そして、先生の悲鳴が聞ける。私の顔は、ニヤケていた。
私は、殺人鬼だ。ただ、一つ間違えないで欲しいのは、私は視聴者の為に、人を殺しているのだ。テレビという娯楽を楽しんでもらう為に、私の書き上げた脚本が、ドラマとして放送され、そして私は、五百万・・いや、視聴率40%で一千万を手に入れる為に・・

金の為か・・、どうでもいいか、そんなことは。私の才能なのだ。すべて、才能。。

その時、古びた倉庫の扉が開いた。何故だ、何故こんな時に、人か?

「やっぱり・・」

私は、驚きのあまり、彼女の手を離してしまった。
首を押さえ、咽て倒れこむ女子生徒。

「誰だ?!」