「まー、好きな人がいてもおかしくないと思うけどね。」

「そうだけどさぁ…。
いざ、自分の好きな人に好きな人がいるって本人から聞いちゃうのって結構、つらいよ。」

「確かに。」


本当にその通りだ。

あたしはまだ好きな人とかいたことないからそういう気持ちを経験したことないけど、もしあたしが聡美だったらつらい。


「あ、もう入れるね。」


聡美が前の人がらくがきコーナーに移動するのを見た。

こういう話をしているとすぐに時間が流れてしまう。


「変顔してやるっ」

「やろっやろっ」


夏休み最初のプリクラだ。