「だからって、こんなこと許されるはずが……」
「許されるんだよ、彼は特別だ」


 若い男はそんな刑事二人をよそに、涼しい顔で画像保存ボタンを押す。

「悪趣味だな」
 だが初老の刑事はそう言って苦笑する。

「ホラーだな」
 若い刑事も納得いかないといったように、嫌味をこぼす。

 刑事二人の否定的ともとれる発言など、なんら気に留める様子もなく、若い男は無邪気に、まるで天使のように微笑んで言った。




「ガイシャの怨念を肌身離さず持ち歩く、

 それが俺のやり方だ」