「…うーんどれどれ」


優衣は近くの椅子に
座って本を開いた


《祈りの天秤と伝承》


これはネルから
聞いた物と同じ物だった


優衣はそのまま
本を読み進める


《女神と二人の少女》


どうやらこの二人の
少女とはあたしとネルの
事らしい


天秤の女神…か……


不意にあの天秤から
聞こえた声を思い出す