ザシュッ
ドカッ…バシュッ


「………………ん?」


体に痛みはない
でも変な…というか
物騒な音が……


「………ねぇ…」


人の声がして
優衣は恐る恐る目を開ける


そこには……



「…………え……?」


灰色の猫耳に
ふさふさの尻尾

漆黒の髪に金色の
瞳の少年

歳は同じくらい
だろうか……


優衣はしばらく
少年を凝視していた


「…ねぇ…お前…
生きてる?」


少年の言葉で
現実世界へ帰って来た
優衣は慌てて頭を下げる