天秤の鏡界


《……優衣………
あなたに感謝します
ありがとう…》


そう言った少女は
涙を流した


「そ、そんな!
泣かないでよ!」


優衣は慌てふためく


そんな姿を少女は
嬉しそうに笑った


そんな時優衣を
見つめる少女が
声をあげた


《…優衣!後ろ!!》


少女の声で優衣は
振り返る


そこにはあの
奇妙な面を付けた
生き物がいた