天秤の鏡界


鏡に近付き
目を凝らすと
そこには自分と瓜二つの
少女が立っていた


《…やっと…話せるまで
鏡界が……繋がった
のです…ね…》


聞こえにくいが
何とか少女の声が聞き取れる



「あなたが私を
呼んだの?」


優衣の言葉に
少女は頷く


《…時間…がありません
早く……逃げて…》


少女の言葉に
優衣は首を傾げた