天秤の鏡界



「…忘れたの?」


突然、ウルの背中が
視界いっぱいになる


「俺…さっき何て
言った?」


怒ってるわけじゃない
優しく気遣う声


「ウルだけ…見てれば
いいって…」


震える声でそう言うと
ウルは無言で頷いた