天秤の鏡界


「…………………」


ウルが無言で
倒れ込む優衣を抱きとめる


「……ウ…ル……?」


あまりの驚きに
涙も止まってしまった


無言のまま見つめる
ウルを見上げると
自然と見つめ合う形に
なってしまう