「あっ、そういえば!!

めがね返して?


すごい困ってるんだけど!」




蓮「めがね?

ああ、これか」


ポケットからめがねを取り出す。


「うん。

ありがと…」





それを手に取ると、



蓮は急に、立ち止まった。


「…どした?」



ちょうど、電車が通り、蓮の声が掻き消される。

蓮「……………」



「えっ?…聞こえない!!

きゃっ…」




あたしの手から、めがねが落ちた。