「まだ、さくらのこと
引きずってるのか?」


先生は俺が机の上に置いていた、
姉さんの写真を持っていた。


「ああ・・・別に・・・」


「何度も言うが、あれは
おまえのせいじゃない。
あれは不運な事故だ。」


「はい・・・」


「もう自分を責めるのはやめろ。」


そう言って先生は、姉さんの写真を
俺に手渡してくれた。


「はい・・・」



姉さん・・・


俺は写真の中でやさしく笑う
姉さんの笑顔を眺めていた。