雪の華、君の香り、君ヲ想う

「ちがうよ、ちょっと外の空気を
吸いたかっただけ。」


「そっ、そうなんか。」


瑠香の歌う姿があまりにも衝撃的で
俺は何をしに来たのかを忘れていた。



「うん・・・

もう心配しなくても大丈夫やで。
真治には二度も助けられたもんね?

これ以上、真治を困らせたりしない、
もう死んだりなんかしない・・・」


「おう・・・」


瑠香はそう言って俺を見て笑った。


けど、俺にはその笑顔が
本当に笑っているのかわからなかった。