雪の華、君の香り、君ヲ想う

「はっ!?」


真治は病室だということを忘れ、
「しまった!!」という顔をして
肩をすくめた。


「真治・・・」


そんな真治を見て、
また瑠香が小さく笑う。


「瑠香!! よく頑張ったなぁ・・・
よく頑張った・・・」


真治は両手で瑠香の手を握りしめた。


瑠香もそれに応えるように微笑み頷いた。


「よかったぁ・・・
ホンマによかったぁ・・・」


真治の目からは一筋の涙が流れた。