「それに俺はおまえ恨んでない、
そりゃ家を出たおまえを
羨ましく思ったこともあった。

俺は家を出れなかったからなぁ・・・

けど今はそれなりの暮らしも出来てるし
けっこう気に入ってる。

だからおまえを恨んだりはしていない。」


「兄貴・・・」



「それにさくらのことは
おまえが悪いんじゃない。

あれは事故だ。

さくらはいつも言ってた、
真治はとてもやさしい子だから
絶対心療内科に向いてる。
だから絶対なってほしいってな・・・」


「姉さんが・・・?」


「俺もそう思う。」


「兄貴・・・」