雪の華、君の香り、君ヲ想う

「大丈夫。」


瑠香はそっと嘉美の手を握り微笑んだ。


「すぐ帰ってくるから。」


「瑠香・・・」


嘉美は目にいっぱいの涙を溜めていた。



ありがとね・・・嘉美・・・


「じゃあ、行ってくる。」


瑠香はそう言って嘉美から手を離し、
躊躇うことなく屋上に向かった。