なんてことはない映画デート。


楽しい時間はあっという間にすぎる。


だけど陸くんはいつまでたっても
告白してくれそうにない。



……なんかすごくショックだなぁ。



そんな気持ちがつのっていった時

「なぁ、梓。俺と付き合ってくれん?」


そう、そんなシンプルな告白だった。


「うん。」

そう言って頷く私をみて

満面の笑みでガッツポーズする陸くん。


その姿は愛おしかったの。



だからこれから先の二人の運命に
なんの不安もなかった。



だけど実はこの時、私は間違いなく
過酷な運命を選択したんだと思う。