……遅いなぁ。 いつもすぐに来るのに。 僕はそんなことを考えながら、一人で洋子を待っていた。 ……何かあったのかな? 「あれ?優ちゃん。どうしたの?」 「あ、梨香……。」 梨香は相変わらずかわいい。 でも、好きという気持ちはない梨香のかわいさは少し減って見えるようになった。 「洋子がまだ来なくて……」 「洋子って……あ、優ちゃんの彼女って洋子ちゃんっていうんだ。かわいい名前だね。」 何か、僕が褒められたわけじゃないのに少し嬉しい。