「じゃあね。洋子。松井先輩によろしく。」
「うん。バイバイ!」
いつも待ち遠しい放課後。
玄関で待ち合わせるのが日課。
ちょっと先生に呼ばれてたから遅くなっちゃった。
早く優介に会いたくて、急いで教室を出ようとしました。
「あの、坂井さん。」
「あれ……岡田(おかだ)くん?」
そこには、同じクラスの岡田くんが立ってて、少しびっくりしました。
岡田くんは、爽やかって感じで人当たりもよくて、みんなの人気者。
確か、放課後はサッカー部の練習に真っ先に行くのに……
「ちょっと、いいかな?」
「うん……どうしたの?」
本当は早く行きたかったけど、断ることもできなかったので、私はカバンを置いて、岡田くんの話を聞くことにしました。


