「昨日の放課後ね、洋子が来るのが遅いから教室に迎えに行ったんだ。そしたら、そこで洋子と男子が話してるのを聞いちゃって。しかも、洋子はそのこと隠すから……一人で怒ってた。」
……やっぱり素直に何でも話すのが一番だよね。
「そうだったんだ……でも、違うんです!」
「違う?」
「昨日話してた男子は同じクラスの岡田くんっていうんですけど、岡田くん、私の友達の千奈津ちゃんっていう子のことが好きみたいで、私に相談してきたんです!だから、私は告白なんかされてません。」
「……そうだったんだ。」
……全部、僕の勘違いだったんだね。
「……それに、告白されたとしても、ちゃんと報告しますし、私は優介のことが一番好きです。」
……顔を真っ赤にしてそんなことを言う彼女を見て、我慢できなかった。
僕はお弁当を横に置いて、彼女を抱きしめていた。
「ごめん。もう二度と泣かせたりしないから。」
「……うん。」
……幸せだぁ。


