「…?てことはもう8割方わかってんじゃーん!」

しまは笑い飛ばしたけどあたしにはまったく理解できなくて。

「え。つまり、どゆことなの?」

「…特殊科はHPから特殊科受験申し込みをしないと受験できないの。だから、だから、だから!……あげはは特殊科を自ら望んだ、ってことになるけど…?」

「は………はあ!?」

「わわっ//」

しまはおどけてみせた。

「そんなあっ。あたし……っあたしっ…あたし…………っまさか、申し込み間違えたってことなのぉ?!」


「……そゆこと♪」


笑顔で小首を傾げてみせたしまが何だか憎たらしい。


「でもさ…♪申し込み、間違えたからこそ、こうして…こうして……あたしと会えたんだよっ!笑」



照れたようにしまはニヤニヤした。

「しま……///」



うれしかった。
うれしすぎた。

こんなあたしがこんな贅沢なこと体験しちゃっていいのかな。


しまなんていうこんなにも優しい友達、貰っちゃっていいの?

あたし、しまになんて及ばないな。


しまはナチュラルメイクでも街を歩いてたらスカウトされそうな勢いなのに……。

あたしときらド派手なメイクを施してやっと可愛い、と言ってもらえる程度の人間。


釣り合わない。
釣り合うわけがない。

「あの……さ。参考までに聞くけど特殊科ってどんなひとが入る科なの?」

どうしよう。
みんな芸能界で一旗あげてるとか、実はすごい才能や能力の持ち主だったりとかしたら。


「んー?特殊科ってゆーのはねえ……」

ごくり。と思わず唾を飲んでしまう。


「ただの馬鹿ってとこかな♪」

しまは学校指定の紺のカーデでないブラウンのカーデの袖で口元を隠しながら小首を傾げて笑った。


中学時代……あんな頑張って勉強したのにぃ…。

漫画でよくある渦巻きのなかに
巻き込まれるみたいにぐわんぐわんと
体が揺れる気がした。