きょとんとした顔をするその人。
が、次の瞬間、
「あっははははは!
まじうける!
本ッ当変わんねーのな。
そういうとこは」
やっぱり。
この人はきっと……
「俺だよ俺。
神崎龍也でっす!!」
「……たーちゃん?」
「あー、そういや呼んでたよな。
俺のことそうやって」
―ぎゅっ。
今度は真子がその人…たーちゃんに抱きついた。
涙を流しながら。
「たーちゃん…
私…本当に会いたかったんだよ?
たーちゃんが行っちゃったあの日からずっと寂しくて寂しくて………ひっく…」
たーちゃんは真子を優しく撫でている。
「俺も寂しかったよ。
でも、寂しがり屋の真子だから絶対日本から俺のことを想ってくれてるって思うと嬉しくなって、俺はまだ頑張れるぞって思えた」
なんか、感動的な場面……
ふと微笑みそうになる。
あれ、でもここって………………教室じゃん!!
「あの~…
感動の再会中悪いんですけど、まだここは教室なんで…」
私がそう言うと、2人はやっと気付いたようだった。
まだ教室に残っている何人かの子たちがこちらを見ていたことに。
2人とも顔を赤らめていた。
「じゃ、私は行くとこあるからこれにて失礼♪
お2人さん、お幸せにね!」
そう言い、鞄を持とうとすると、真子に呼び止められた。

