先生、今までありがとう




いろんな場面で怒鳴ってくれたからっていうのも変だけど、先生とは仲良くなれた気がするよ。





…まぁ恥ずかしかった気持ちの方が大きかったんだけどね。








私は左側を向いた。





左には窓がある。




うん、すっかり春だなって思いながらまだ熱弁を奮っている担任に一旦視線を戻した。






「先生~
このSHRいつ終わるんですか~?」




私の言葉に、それまで喋っていた先生は口を閉じる。




そして真子も便乗した。




「先生、私も早く帰りたいです~」





普段はそんなことを言わなかった真子が言うんだから、SHRは相当長かったようだ。




…私は話なんてしっかり聞くタイプじゃないからわからなかったが……。





「お前らがそんなに言うなら…
これにて終了!
元気でなー!!」






まじすか。






最後だってのに一番適当な終わり方するとか、どんだけよ…。





ま、これもありか、最後だし。





それから席を立つと、真子が近寄ってきた。