-------------*- 「――競走相手は高梨で!!」 巨人こと、野崎梓がビシィッっと 効果音がつきそうな勢いで 俺を指差し指名したのには さすがに驚いた。 いやまあ、確かに走ってみろ とは言ったけれども… どう考えたって男と女、 バスケ部と帰宅部、どれを比較 しても釣り合わない。 阿保か?こいつ――― そう思いながら半ば呆れた 様子で野崎を見る。