「好きだよ、華矢ちゃん」

へらり、と笑った西園寺が憎い。




「冗談は止めてください」


隣の席の西園寺要は私の好きな人。

そう言ったらきっと皆驚いて”無理”と言って笑うだろう。




そんなの自分でも分かってて、

けれど止められるはずも無くて。




理屈とかそんなものじゃなくて、

勉強みたいに答えは簡単に出てこない。




恋なんてもの永遠に私と関わることの無いものだと思ってた。

もししたとしても上手くいくって思ってた。




なのに全然上手くいかない。

勉強なんて恋に比べたら難しいとか言ってらんない。




だってもう。

こんなにも君に夢中だ。